– 岩本町トレイルランニングクラブ:mini使用レポート –
トレイルバターアンバサダーの礒村さんがコーチとして率いる、岩本町トレイルランニングクラブのメンバーがトレイルバターminiを持ってトレイルを走ってきました。
トレイルランニング中の補給食にトレイルバター(脂質)を取り入れるって、実際どんな感じなんでしょうか???
今回はその使用感をちょっとご紹介します。
レポート1:設楽敦さん
走行前に菓子パンなどで700kcalを摂取してからスタート。心拍数140~160の間くらいで終始走行。走り始めてから1時間ごとに摂取、というペースでテストしました。
ファーストインプレッションは味が美味しい、ということ。ジェルは「甘くて重い」というのが大半ですが、ナッツの甘味に適度な塩気があって食べやすい。この「塩気」がいいなと思いました。
パッケージですが横幅が大きく、全部封を切ってしまうと口が大きすぎて食べづらい。また封を切った際の切れ端のゴミが出るのが面倒。そして、そのゴミがポケットやザックを汚す…(ここらへんはトレイルバターに限らず、他のジェルも同様ですね)。
普段ジェルのゴミが出るのが嫌で、フタ付きのジェルを使うか、水に溶かして携行する自分にとってはややストレスでした。あと下りおよびフラットなパートで走りながらはさすがに食べづらい。
これを踏まえ、封を半分まで斜めに切って、吸い口を小さくして食べていました。登りなどの歩きパートで吸いながら食べ、食べ切る前に下りが始まった場合は片手に持ちながら走り、落ち着いたところでまた食べる、など工夫すれば動きながらでも十分摂取可能かと。
※以前にもこちらの記事で紹介しました
Trail Butter miniパッケージ開封のコツ
次に長時間走った際の感想ですが、1時間に1本摂取のペースで走った結果、4時間ほどで空腹感が出てきました。なので、そのタイミングで固形物を摂取。
ここで「いいな」と思ったのは、通常のジェルだとここらへんからお腹の重みや内蔵の不快感を覚えることが多いのですが、それがなかったこと。これは走り方やコース、個人の装備、体調によっても変わってくるかと思いますが、あのジェル独特の気持ち悪さがないのはいいなと思いました。
またジェルに比べ、同じ味を何本も続けて食べても飽きない気がしました。
最後に4.5ozとの比較ですが、使い切りサイズなのでレース中のカロリー計算が簡単なところがよいです。でかいチューブだと、どれくらいのカロリーを摂ったかどんぶり勘定になってしまいますが、自分が今どれくらいのカロリーを摂ったのかすぐにわかるところがいいと思いました。
<簡単なまとめ>
●メリット
・使い切りサイズでレース中のカロリー管理が容易。
・味が美味しい。続けて食べていられる。塩っ気がうれしい。
・摂り続けてもお腹が重くなりづらい。
●デメリット
・走りながらはやや食べづらい。
・単体の使用だと空腹感が出る。
・ゴミが出る。食べ終わりをポケットやバックに入れると汚れる。自分がレースで使うなら、基本1時間に1本トレイルバター摂取。ジェルを溶かしたパワードリンクと併用しながら走行。3時間を過ぎたあたりから固形物もあわせて摂取(このタイミングでエイドも出てくるはず)。
以降、1時間に1本摂取のペースを守りながら、要所要所でエイドの固形物および持ち前の固形物を食べる…というサイクルで回していくかと。
次は、先日行われたアメリカのBigfoot 200 Endurance Runという200mileレースにて、見事総合12位!!!という好成績を収めたメンバーからのレポート。
レポート2:星野耕平さん
ジェルには無い塩気があり食べやすいが単品だけだとお腹が空いてしまうため、ジェルと併用して使おうと思います。
レースの際は、エイドのクラッカーやパン、フルーツにつけて、カロリーをアップするのにも良いかと!
miniのパッケージについては、一定温度以下で中身の粘性が高い場合、大きくガバッと開いた方が押し出しやすく食べやすいです。
一方、気温が高くトロトロの場合、斜めにカットして吸い出し口を小さくして食べると食べやすかったです。
続いて、味やパッケージにシビアな女性メンバーの声を。
レポート3:浅野菜穂子さん
トレイルバターmini 単独ではなく、他の補給(ジェル、餅、パン)と併用しました。もともとピーナッツバター系のものが好きなので、トレイルバターの味はとても美味しかったです。
休憩の際にトレイルバターを食べることが多かったですが、トレイルバターのみだとカロリーは取れているものの、味が優しく、咀嚼感がないため、口の満足感が足りなく、パンなどほかのものが食べたくなりました。急登の前に血糖値を上げてパワーを出すのがジェルであれば、トレイルバターは身体を動かし続ける時のベースとなるエネルギーを摂取している感じがありました。
またトレイルバターとジェルを併用することで、(各半量ずつ:ジェル100kcal, トレイルバター100kcalほど)で今までより1.5倍位の時間、空腹感を感じませんでした。
10時間以下のトレイルランに関しては消化・吸収にも問題はなかったです。
実際に使用してみて、今後も補給の一つのアイテムとしてトレイルバターを使用していきたいと思います。
ジェルでは摂取できなかった脂肪、たんぱく質を摂取できるためか、空腹感を感じづらくなるのはトレイルランを行っている時にすぐ空腹感を感じてしまう自分にとっては重要です。険しい登りを登る際のパワーを補うためにジェルも携行し、ベースとなるエネルギーの補給としてトレイルバターを使用していきたいと思います。
また低GIというトレイルバターの特性は損なわれますが、山行の際はパンに塗って携行したい誘惑にかられました。
このように、メンバーはトレイルバターとエナジージェルやパンなどを併用して使用していました。
エナジージェルだけの摂取がメインだった彼らにとって、脂質を取り入れることで、エネルギーの枯渇感や急激な血糖値の上昇を防ぐことができたようですね。
[血糖値について]
血糖値が一気に上がるとその血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。その分泌が過剰になると、インスリンショックと言われる状態に陥り、体がだるくなったり、乳酸をエネルギーに変える働きや、脂肪燃焼が抑制されてしまいます。
つまり、糖質は必要なエネルギーだけど、血糖値の上昇には気をつけないといけないというわけです。エイドで一気に補給をしすぎて逆にだるくなったり眠くなった経験はありませんか?
それはおそらくインシュリンショックです。ちなみに、糖質と中鎖脂肪酸を同時にとると血糖値の上昇を緩やかにするとのことで、パンにTrail Butterを塗って食べるのは実はなかなか理にかなっているんです。
糖質も脂質もエンデュランススポーツにおいては必要なエネルギー。うまく組み合わせることでより効果的な栄養補給をしてもらえたら嬉しいです。
今回はここまで。次回は岩本町トレイルランニングクラブのコーチ陣のレポートをお届けします!
テキスト:藤田ゆかり